九州・山口小児がん研究グループ 九州・山口小児がん研究グループ


ごあいさつ
九州・山口小児がん研究グループについて

小児がんの中で最も多い急性リンパ芽球性白血病(ALL)患児の長期生存率は、過去30年間で毎年2%ずつ上昇してきました。その結果、現在ではALL全体で90%近い長期生存率になっており、治る患者さんが大部分の病気になっています。このようなすばらしい成果はグループ研究による臨床試験によってもたらされたということが言えます。発生数の関係から、1つの施設で治療する機会が少ないため「多くの施設が一致・協力して、一定期間同じ治療法を試みて、どの方法が1番優れているのかについての結論をなるべく早くだそう」というものです。

この多施設参加による小児がんグループ治療研究は、1960年代に欧米で始まったものですが、日本においては、以前九州大学小児科におられた藤本孟男先生によって1972年に初めてこの九州で開始されましたが、その後他の地区でも開始されました。九州地区では一時グループ治療研究が途絶えていましたが、1984年に当時九州がんセンター小児科部長だった田坂英子先生を代表として、再び九州・山口小児がん研究グループが結成されました。その後、岡村純先生が代表を務められ、現在は私が担当させていただいております。現在の治療法は10年前までの患者さん方の協力で得られた成果であり、現在の臨床研究の成果は10年後の患者さんの治療に反映させるという世代間協力の事業です。

このようなグループによる治療研究を進めながら、わが国の治療成績を国際的にも認めてもらうためには国内でいくつものグループに分かれて研究を続けても限界があると判断し、2002年から全国の4つのグループが団結してJPLSG(日本小児白血病リンパ腫研究グループ)としての活動が開始されました。10年にわたる努力の結果、2013年からはほぼすべての小児白血病・リンパ腫で全国共通の臨床試験が実施されることになりました。もちろん、今後も継続してグループ内での検討会など従来の方法の良い点を維持し、九州山口地区の患者さんに世界標準の治療を提供できるように努力を続けるつもりです。

2012年10月25日
九州・山口小児がん研究グループ代表
鹿児島大学小児科  河野嘉文

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